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« ラップの見方/その3【blandford】 | ラップの見方/その5【blandford】 »

2007年08月21日

ラップの見方/その4【blandford】

競馬を見ていて一番知りたいのが、
「で、勝った馬は本当に強かったの?」
ということと、
「負けた馬の中で、強いのに負けたのはどれ?弱くて負けたのはどれ?」
ということではないでしょうか。
僕ら競馬ファンには、ちゃんとレースが見えるのはほとんど直線だけですから、印象だけで「強い」「弱い」を決めると、どうしても間違いやすいものです。そういうときに、勝った馬が「本当に強かったんだろうか」などということををうかがい知る手がかりとして、ラップはきわめて有効です。


僕が去年最も驚いたレースは、アドマイヤムーンの札幌記念でした。

そのときのラップが、これです。↓↓↓

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12.7-11.2-12.1-12.6-12.6-12.6-12.2-11.6-11.4-11.3
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ラップを見るとき、コンマ1秒で一喜一憂してはいけません。
たとえば、このレースでは中ほどで「12秒6」というのが3回続いていますが、ここだけを見て「12秒5を超えたラップが3つ並んでるので、典型的な中だるみのペース」と決め付けるのはまったく早計。
むしろ、最初から2番目と3番目が「11.2-12.1」とやや厳しく流れたことと、パワーの要る札幌の芝を勘案すると、12秒6が3回続いた2コーナーから向こう正面は、一定のペースで流れているので息が入りにくく、まったく楽な流れにはなっていない(むしろどちらかと言うと厳しい)と見るべきです。

それよりも、このラップで見るべき点は2点ありまして、それは

(1)各馬の動き出しが速くて、ラスト4ハロンを全力疾走する形になっている
(2)さらにそのラスト4ハロンが、「12.2-11.6-11.4-11.3」と順次スピードアップして、フィニッシュのラップがスタートして2ハロン目と遜色のない数字となっている。


とまあ、この2点が断然の注目ポイントでした。

つまり、よどみのないペースで流れて、なおかつラストは極限の爆発力(つまり、ありあまる体力と強靭な瞬発力)が要求される流れとなっているわけです。
そして、この流れの中を、驚いたことにアドマイヤムーンは、「後方集団で流れに乗り、3角過ぎで外目からスッと馬なりで上がって行って、4角は完全に大外、直線に向いて100mでものすごい瞬発力で前を捉えて、ゴール前はやや流す余力あり」という超絶なレースぶりを見せてくれたわけです。

もっと簡単に言うと、「ゴールに向けて各馬がどんどんスピードアップするスゴイ流れなのに、それを後方から差しきってしかも余力たっぷりだった」というわけです。
しかも、いかに54キロとは言え、3歳の夏。次元が違うとは、まさにこのことです。
もう少し言うなら、札幌記念の時期の札幌の芝で、大外差しが決まるケースというのは、めったに見られません。

こんな超絶なレースはそうそうお目にかかれないもので、このレース一つだけを見ても、「アドマイヤムーンは今後出走するたびに買い」という判断ができるわけです。


アドマイヤムーンが超絶に強いことを裏付けたのは、今年(2007年)の京都記念でした。

そのときのラップは、これです。↓↓↓

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13.1-12.1-13.4-12.6-12.5-13.1-12.8-12.0-11.6-11.4-12.6
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芝の2200m、馬場はかなり緩い感じの稍重。午後ずっと雨が降っていて、かなり時計のかかる馬場状態で行われました。
さて、このレースでも、「ラストから2番目」が最速のラップを計時しています。つまり、基本形から外れているわけですから、何か特別なことが起こっているわけです。
ではいったいどんな特別なことがあったのか、レースを見ながら考えてみると・・・

いやいや、驚きますよ。
この11.4という、レース最速のラップを計時した直線の部分で、アドマイヤムーンは中団から押し上げて一気に先頭に立っているんです。
ということは、アドマイヤムーン自身のここのハロンラップは、おそらく11秒ソコソコ。
稍重の馬場を、59キロ背負って2000m走ってきたところでそういう力を振り絞れるのですから、これは恐るべき馬だと言うべきなのです。

そのときの、レース分析をお目にかけましょう。

■アドマイヤムーン
非常に力感のあるフットワークで、バランスもいいし実にたくましくなったものだと思う。3歳春のややひ弱な印象はもうなく、力強く成長していて、中距離路線ならこれが現役ナンバー1かもしれない。59キロを背負って稍重馬場は普通に考えるとかなり大きな足かせだが、瞬発力も素晴らしく、ここではまったく力が違うという楽勝。海外遠征帰りのケアさえしっかりなされれば、国内では出るたびに買いという超一流馬。

これは、レースぶりの印象から判断していることではなくて、ラップとレースを見比べながら判断しているので、わりと正確に各馬の力の見極めをつけやすい方法です。
京都記念はあまりの大楽勝に、最後ユタカさんが手綱を抑えすぎて、あわやポップロックに交わされそうで一瞬息を呑みましたけどね(^^;
たぶん、乗ってる本人は周りで見てる僕らほど焦ってはいないんでしょうね。


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日時: 2007年08月21日 23:52
カテゴリー: ラップの見方