2007年08月21日
ラップの見方/その3【blandford】
私家版「ラップの見方」その3です。
昨日も書きましたが、これはあくまでも「僕なりの見方」でして、「これが決定版!」というようなことを言うつもりはまったくございません。その点だけ、あらかじめご承知おきくださいね。
さてそれで、2004年のクラシック戦線を題材にラップの見方を分析していますが、「ラップの見方」の1.と2.では、「2004年の皐月賞でブラックタイドが危ない人気馬だった理由」と「同じく、ダイワメジャーがおいしい穴馬だった理由」を、ラップとレースの流れの中から、自分なりに解き明かしてみました。
ポイントは、ものすごく単純なことなんですが、
1.先行馬に厳しいハイペースを、先行して頑張れる馬はかなり強いかもしれない。
2.先行馬総崩れのペースを差し・追い込みで鮮やかに勝った馬は、展開に恵まれただけかもしれない。
うーん、あまりにシンプルすぎますが、たぶんラップが馬券に生きる最も大きなポイントは、一般論的にはこの2点のような気がします。
「ハイペースを頑張りぬく先行馬」はたいてい強いですが、逆に、「スローペースを追い込んだ差し馬」は、場合によってはあまり強くないケースもありますので要注意。ディープインパクトみたいに、もう見た目のスピード感が全然違う、というような場合は別ですけど、もちろん。
・・・というようなことを踏まえつつ、「ではなぜコスモバルクは、2004年の春シーズンで絶対の本命馬だったか」ということを、ラップから見てみたいと思います。
まず最初に、芝の中距離レースのラップが、一般的にどういう形になりがちなのかを、見ておきましょう。
せっかくなので、昨日使ったスプリングSのラップを今日もサンプルにします。
レースの中で、最も速いラップを計時した部分を、赤で表示しました。
見て一目瞭然ですが、芝の中距離路線では、たいてい、「スタートして2番目のラップが一番速くなる」という傾向にあります。(短距離もまあそういう傾向が強いかな?)
なぜここが速くなるかというと、ゲートを飛び出してからの1ハロンがちょうどいい助走となって、2ハロン目でスピードに乗るからですね。僕の見たところでは、芝中距離の場合、こういう構成になるのが、だいたい7~8割ぐらいじゃないかと思います。
そして、この基本形に外れるラップ構成になってるときは、「何か普通じゃないことが起こってる」と判断できるわけです。普通じゃないことが起こってるときは、注目です。
たとえば、表の中の1998年は、最後から4番目が最速となっていますが、これは多分「レースの前半3ハロンがかなりスローで入ったので、3コーナー手前で一気にレースが動き始めただけ」という解釈です。
その次の1999年も基本形とは違っていて、真ん中あたりに最速ラップが計時されてますが、これは不良馬場で楽逃げしていたワンダーファングが、向こう正面でちょっと後続を引き離しに掛かってみた、という、馬よりもむしろ騎手の意図であることがなんとなく察せられます。
メイショウサムソンが勝った年も、真ん中あたりで最速が記録されてますが、これは出の1ハロンがずいぶんゆっくりだったことを別にしても、結果的に2ハロン目から最後まで緩みのないラップが続いて、最終的にはどの馬にとってもそれほど楽ではない展開となったと思うのですが、この流れを3番手~2番手から競馬して勝ちきったメイショウサムソンって、もしかしてけっこう強いんじゃないの?という推測が成り立ちます。
さてそれで、コスモバルクが出走したレースのラップを、中央初出走となった府中の百日草特別から、皐月賞まで順番に並べてみましょう。
一目瞭然ですが、明らかに「普通ではない何か特別なこと」が起こってますよね?
つまり、コスモバルクの出るレースは、ほとんどが、「ラストから2番目」のラップが最速となっているのです。
そしてこのラップは、たいていのレースで、コスモバルク自身が先頭に立って刻んでいるもの。
レースの流れの中で言うと、これは中山だと4コーナーを回って直線に入っての1ハロンです。
平均ペースで逃げてる馬が、ここで一番速い脚を使う爆発力が残っているとすると、後続の馬はもう、何もできなくなってしまいます。
皐月賞でこそ、基本どおり「スタートして2ハロン目」が最速となっていますが、コスモバルクはそのとき外の中団。ラストから2ハロン目で計時した、レース2番目のラップ11秒3(これはダイワメジャーとコスモバルクのラップにほぼ等しい数字です)に楽々対応できる脚が残っていた、ということになります。
このように、先行馬(特に逃げ馬)が、あらゆるラップの構成に対応して、「ラストから2番目に最速ラップを計時できる」という場合、その馬は出るたびに必ず買いです。これはよほど強い馬じゃなければ、できないレースです。
コスモバルクは残念ながら血統的に奥深さがいまひとつ足りないのか、古馬になってからピークの走りを取り戻せない感じですが、3歳の春は本当に強かったです。
ダービーで競馬が少し嫌いになっちゃったのかもしれませんね~。。
昨日も書きましたが、これはあくまでも「僕なりの見方」でして、「これが決定版!」というようなことを言うつもりはまったくございません。その点だけ、あらかじめご承知おきくださいね。
さてそれで、2004年のクラシック戦線を題材にラップの見方を分析していますが、「ラップの見方」の1.と2.では、「2004年の皐月賞でブラックタイドが危ない人気馬だった理由」と「同じく、ダイワメジャーがおいしい穴馬だった理由」を、ラップとレースの流れの中から、自分なりに解き明かしてみました。
ポイントは、ものすごく単純なことなんですが、
1.先行馬に厳しいハイペースを、先行して頑張れる馬はかなり強いかもしれない。
2.先行馬総崩れのペースを差し・追い込みで鮮やかに勝った馬は、展開に恵まれただけかもしれない。
うーん、あまりにシンプルすぎますが、たぶんラップが馬券に生きる最も大きなポイントは、一般論的にはこの2点のような気がします。
「ハイペースを頑張りぬく先行馬」はたいてい強いですが、逆に、「スローペースを追い込んだ差し馬」は、場合によってはあまり強くないケースもありますので要注意。ディープインパクトみたいに、もう見た目のスピード感が全然違う、というような場合は別ですけど、もちろん。
・・・というようなことを踏まえつつ、「ではなぜコスモバルクは、2004年の春シーズンで絶対の本命馬だったか」ということを、ラップから見てみたいと思います。
まず最初に、芝の中距離レースのラップが、一般的にどういう形になりがちなのかを、見ておきましょう。
せっかくなので、昨日使ったスプリングSのラップを今日もサンプルにします。
| 年 | 馬場 | ラップ | 勝ち馬 |
| 2007 | 良 | 12.7-11.6-11.7-11.9-12.0-12.4-12.2-11.9-12.6 | フライングアップル |
| 2006 | 良 | 13.0-11.9-12.0-11.8-11.6-12.2-12.1-12.0-12.3 | メイショウサムソン |
| 2005 | 良 | 12.4-11.1-12.2-12.1-11.9-12.2-11.8-11.8-11.8 | ダンスインザモア |
| 2004 | 稍重 | 12.5-11.6-11.9-11.9-11.8-12.4-11.9-12.0-12.3 | ブラックタイド |
| 2003 | 良 | 12.4-11.1-12.0-12.4-12.2-12.8-12.1-11.6-11.6 | ネオユニヴァース |
| 2002 | 良 | 12.2-11.1-11.4-12.0-12.2-12.5-12.1-11.8-11.6 | タニノギムレット |
| 2001 | 良 | 12.6-11.7-12.9-12.2-12.0-12.8-12.0-11.7-12.2 | アグネスゴールド |
| 2000 | 良 | 12.7-11.6-12.3-12.1-11.7-12.1-12.4-12.2-12.0 | ダイタクリーヴァ |
| 1999 | 不良 | 12.5-12.2-12.5-12.6-11.7-12.5-12.5-12.2-12.5 | ワンダーファング |
| 1998 | 稍重 | 12.6-12.1-12.5-11.9-11.9-11.8-12.1-12.5-12.4 | クリールサイクロン |
レースの中で、最も速いラップを計時した部分を、赤で表示しました。
見て一目瞭然ですが、芝の中距離路線では、たいてい、「スタートして2番目のラップが一番速くなる」という傾向にあります。(短距離もまあそういう傾向が強いかな?)
なぜここが速くなるかというと、ゲートを飛び出してからの1ハロンがちょうどいい助走となって、2ハロン目でスピードに乗るからですね。僕の見たところでは、芝中距離の場合、こういう構成になるのが、だいたい7~8割ぐらいじゃないかと思います。
そして、この基本形に外れるラップ構成になってるときは、「何か普通じゃないことが起こってる」と判断できるわけです。普通じゃないことが起こってるときは、注目です。
たとえば、表の中の1998年は、最後から4番目が最速となっていますが、これは多分「レースの前半3ハロンがかなりスローで入ったので、3コーナー手前で一気にレースが動き始めただけ」という解釈です。
その次の1999年も基本形とは違っていて、真ん中あたりに最速ラップが計時されてますが、これは不良馬場で楽逃げしていたワンダーファングが、向こう正面でちょっと後続を引き離しに掛かってみた、という、馬よりもむしろ騎手の意図であることがなんとなく察せられます。
メイショウサムソンが勝った年も、真ん中あたりで最速が記録されてますが、これは出の1ハロンがずいぶんゆっくりだったことを別にしても、結果的に2ハロン目から最後まで緩みのないラップが続いて、最終的にはどの馬にとってもそれほど楽ではない展開となったと思うのですが、この流れを3番手~2番手から競馬して勝ちきったメイショウサムソンって、もしかしてけっこう強いんじゃないの?という推測が成り立ちます。
さてそれで、コスモバルクが出走したレースのラップを、中央初出走となった府中の百日草特別から、皐月賞まで順番に並べてみましょう。
| レース | ラップ | 通過順 |
| 百日草特別 | 12.8-11.3-11.9-12.4-12.6-12.6-11.6-11.2-11.5 | 2-1-1 |
| ラジオたんぱ杯 | 12.6-11.6-12.3-13.0-12.8-12.5-11.9-11.8-11.4-11.7 | 1-1-1-1 |
| 弥生賞 | 12.6-11.8-12.1-12.2-12.2-12.3-12.5-11.6-11.3-11.9 | 2-2-2-2 |
| 皐月賞 | 12.1-10.9-12.3-12.2-12.2-12.5-12.0-11.6-11.3-11.5 | 6-7-4-5 |
一目瞭然ですが、明らかに「普通ではない何か特別なこと」が起こってますよね?
つまり、コスモバルクの出るレースは、ほとんどが、「ラストから2番目」のラップが最速となっているのです。
そしてこのラップは、たいていのレースで、コスモバルク自身が先頭に立って刻んでいるもの。
レースの流れの中で言うと、これは中山だと4コーナーを回って直線に入っての1ハロンです。
平均ペースで逃げてる馬が、ここで一番速い脚を使う爆発力が残っているとすると、後続の馬はもう、何もできなくなってしまいます。
皐月賞でこそ、基本どおり「スタートして2ハロン目」が最速となっていますが、コスモバルクはそのとき外の中団。ラストから2ハロン目で計時した、レース2番目のラップ11秒3(これはダイワメジャーとコスモバルクのラップにほぼ等しい数字です)に楽々対応できる脚が残っていた、ということになります。
このように、先行馬(特に逃げ馬)が、あらゆるラップの構成に対応して、「ラストから2番目に最速ラップを計時できる」という場合、その馬は出るたびに必ず買いです。これはよほど強い馬じゃなければ、できないレースです。
コスモバルクは残念ながら血統的に奥深さがいまひとつ足りないのか、古馬になってからピークの走りを取り戻せない感じですが、3歳の春は本当に強かったです。
ダービーで競馬が少し嫌いになっちゃったのかもしれませんね~。。
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日時: 2007年08月21日 18:29
カテゴリー: ラップの見方
